魔法科高校の劣等生27巻 『急転編』 あらすじ 感想 ネタバレ

ラノベ 魔法科高校の劣等生 27巻 表紙


水波の光宣 対する気持ちは?

水波の病院での回想シーンから始まります。

深雪は毎日欠かさず水波の病院に見舞い来てます。
エリカも一緒に。

水波が光宣と共有した時間は、僅か三日間。
しかも、先日再会するまで、半年以上顔を合わせてないし、電話やメールを交わしたことも無い。

***古都内乱編での光宣との出会いの水波の長〜い回想シーン***

自分が光宣にとっての「特別」になれるとは思えない。
光宣は何故? 人であることを捨てて、自分を治してくれるのだろうか?
幾ら考えても、結局は答えを見つけられず、水波の思考は堂々めぐりをするだけだった。

防衛大学校の直次と摩利、抜刀隊に仮配属

深雪は自宅に帰って、達也に光宣が今日も現れなかったと報告した。
達也の見解では、祖父九島閣下との疲労蓄積。
九島烈は引退後も国防軍内部に大きな影響力を持っており、長い時間を掛けてきた忠誠や信奉の心はそう消えはしない。今後は国防軍が光宣の捜索に加わることが
予想される、と深雪に説明した。

そして、奇しくも国防陸軍朝霞基地の一室、作戦会議室では、直次と摩利(恋人同士)の遊撃歩兵小隊に仮配属された身分でその場にいた。

九島閣下の殺害、その犯人が身内の九島光宣であること。しかもパラサイト化している。 確かな筋の情報だと 小隊長は皆に説明した。

「閣下の仇は人に仇為す魔物だ!我々は二重の意味で九島光宣を放置しておけない」

と 叫び、他の隊員もそれに一斉に呼応した。

後日、七月二日 火曜の夜。摩利は親友真由美、七草邸を訪れていた。
パラサイトになった光宣のことに言及し、真由美に鎌をかけてみた。
その真由美の反応、口調から十師族 七草、十文字も動いていることを摩利は察した。

そして、摩利も光宣の捜索に加わることになったと真由美に事情説明をした。

更に、衝撃な発言が摩利の口から飛び出る。
「遊撃歩兵小隊は、老師(九島烈)の仇討ちに立ち上がり、九島光宣を放置して置く訳には行かない」という結論に達した。

※1 それを聞いて真由美はショックを露わにした。

真由美が落ち着くのを待って、摩利は更に続ける。

「国防軍は箱根より西に探索網を展開するから、現場でかち合うことも無いが、真由美達を混乱させないように報せておこうと思ってな」

これが摩利の本題だったのである。

イリーガルMAP 暗殺専門部隊の解放

現地時間七月一日 日本時間七月二日午前八時。
USNAニューメキシコロズウェル郊外に位置するスターズ本部基地に第五隊隊長、ノア・カペラが帰投した。

「カノープス少佐他二名の護送、及びホースヘッドのハワイ基地移送を完了しました」
と、基地司令官ポール・ウォーカー大佐に報告した。

カペラはウォーカーにイリーガルMAPを自由にすべきでは無いと進言した。

『イリーガルMAP』…非合法魔法師暗殺小隊(illegal Mystic Assassin Platoon)。
表沙汰にできない暗殺任務を専門に請け負っていた魔法師部隊で、『コールサック』『コーンネビュラ』『ホースヘッド』の三部隊で構成される小隊である。

過剰殺戮(オーバー・キル)を過去何度も行い、彼等の後始末のために、スターズが大きな犠牲を強いられていた。
先代シリウスを失った アークティック・ヒドゥン・ウォーも、彼らが新ソ連秘密部隊との間で繰り広げた暗殺合戦がきっかけになったと見られている。

上層部は七年前、このイリーガルMAP全員をミッドウェー監獄収監を決定した。

ソレを今、達也の暗殺任務に使用しようと企んでいた。

ホースヘッド部隊は東アジア系 中央アジア系のメンバーで構成されている。元々、大亜連合の非合法工作任務を目的としてたので、そういう容姿の魔法師が採用されている。
そして、チャイニーズマフィアを装って、仕事を請け負った という態で行動し、作戦開始時にはUSNAの関係を示すものは消去される。

要は、完全に使い捨ての部隊なのである。

リーナ 達也にカノープス少佐の救出依頼

達也は巳焼島の研究棟の一室にいた。
『チェイン キャスト』の技術を応用した新魔法の開発は、FTLの研究所で行いたかったのだが、リーナから目を離しているのが怖かった為である。

昼食時、リーナから声を掛けられた達也は相談ごとを持ちかけられる。

「カノープスをミッドウェー島から救い出して欲しい」

いろいろと思案した末、リーナに
「残念ながら、リスクに見合うメリットがない!」
と、返答した。

今度はリーナが思案する番であった。
すると… 「ワタシがタツヤの味方になるわ」
そして、スターズに戻ったら、達也に対する敵対行為をやめさせる と。

達也がリーナに訝しげな眼差しを向ける。

「ワタシの意見が通らなかったら、軍を辞めて日本に帰化するわ 。ワタシは九島ショーグンの姪の娘なんだから」
それで駄目なら除籍願いを叩きつけてステイツを逃げ出す とまで言い放つ、リーナ。

達也の頭の中で打算というソロバンが弾かれる。

※2「すぐにはとは約束できないが、カノープス救出プランを練ってみよう」

リーナは達也にすぐにお礼を言い、テーブルが無ければ、達也に抱きつくような勢いだった。

達也、パラサイト対策の封玉 完成!?

試験期間中、達也はたびたび幹比古と学校裏の演習林で封玉の特訓をしていた。
幹比古を修行に付き合わせて、今日で六日目。
6方向から同じ圧力のサイオン流をぶつけるのではなく、4方向からぶつけた想子流が逃げ出さないように上下からフタをする方が高い効果を得られるというところまで解明していた。

一度で固めてしまうのでなく、何度か握り直しながら最終的に固く、小さな球にする。
上手く成功した。
その後、2時間で成功と失敗を繰り返した。成功率は3割。最後の10分間は続けて4回成功した。

実戦で使用するには100%の確率に達するまで、まだまだ 幹比古との修行は続くのだった。

達也、詩奈に接触。米軍の動向をチェックする

達也はリーナの望みを叶えるべく、まずは三矢家の末娘
同じ一高の後輩で生徒会 所属の三矢詩奈に会うことにした。
三矢家は国内外の軍事情に詳しく、詩奈から父・三矢 元か長男の元治(もとはる)に時間をちょうだいできないか 訊いてもらうことにした。
定期試験終了日、達也は朝から一高にいた。
定期試験が終わった日の夜で良ければ という回答があったので、詩奈と矢車侍郎(さぶろう)と深雪を含めた四人乗りの個型電車(キャビネット)に乗り、町田に向かった。目的地は三矢家の屋敷である。

屋敷に到着すると、三矢元 元治の両名が出迎えてくれた。
早速、本題に入り、ミッドウェー監獄に囚われいる、魔法師を脱走させることが可能か 判断する為に、話を伺いに来たことを伝えた。
更に、当主 四葉真夜の承諾を取ってあることを付け加えた。
所属艦艇数、武装レベル、監獄内部の兵員数、
達也の質問に元治はよどみなく答え、三矢家が保有している情報はかなり詳細なものだった。
三矢家訪問で、達也は満足のいく成果を得られたのである。

達也と深雪を送り出したあと、三矢家当主と次期当主はそのまま話し合いに突入した。
四葉の共犯者回避の為、
国防軍、達也と関係が深い 第101旅団の佐伯少将に話す(リーク)することにした。
その話しを鋭敏過ぎる聴覚の持ち主、詩奈がこっそり聞いてしまった!
このことを達也本人に話すべきか迷う。結果、自縄自縛に陥り動けなくなった。

光宣の水波争奪の計画は?

光宣はまたしても、実家に忍び義母から父の真言(まこと)の居場所を聞き出す。その場所はアンドロイド(パラサイトの素体)、ガイノイドの製造工場だった。
そこをレイモンド、レグルスと一緒に襲う。
真言は観念し、いや 世界最巧といわれた烈をすら斃し、今や九島家の完成された魔法師 光宣に従ったのである。
パラサイドールを完成済み24機、進捗50%の以上のもの12機を入手する。
更に、達也に封印されてしまった隊長のアークトゥルスの解除に座間基地に向かう。

光宣は、最大で最強の敵、達也を巳焼島に向かわせ、その隙に水波の居る病院を襲う計画を練っていた。

そのための戦力を着実に集めていた。

大亜連合の敗北!ベゾブラゾフのトゥマーン・ボンバ 発動

西暦2097年、七月四日、木曜日。大亜連合と新ソ連の戦争は七日目を迎えた。
この日の朝、戦況に大きな変化が生じた。

深い霧が作り出す白い闇を 一瞬で増殖した魔法式が満たし、超広域の酸水素ガス爆発が発生した。

爆発による衝撃波で殺傷するのではなく、摂氏2000度超の爆発に敵を直接晒すのである。
その最大破壊規模は多弾頭核ミサイルに匹敵する。

この一撃で大亜連合侵攻部隊の7割以上が無力化された。

大亜連合 戦略級魔法師 劉麗蕾(リウ・リーレイ)の日本への亡命

大亜連合の戦略級魔法師 劉麗蕾は友軍崩壊の際、味方部隊の移動に同行せず、後方に待機していた。彼女はトゥマーン・ボンバによる被害を免れていた。

日本時間、七月五日 午前九時。大亜細亜連合政府は新ソビエト連邦政府に対し、極東地域における休戦を呼びかけた。
その1時間後、新ソ連より休戦に関する条件提示があり、そこには戦争犯罪人の引き渡しが含まれていた。

新ソ連は劉麗蕾の身柄を要求してるのだった。
護衛部隊の女性隊長、林隊長は、劉麗蕾に日本亡命への説得を促す。
だが、実は林隊長は新ソ連に寝返った工作員だったのである。
劉麗蕾を日本に亡命させて、その引き渡し要求を口実に日本へ自艦隊を南下させる という強引なシナリオを描いたのである。

劉麗蕾は小松基地に保護された。

ただ、劉麗蕾の魔法『霹靂塔』 潜在的脅威は無視出来ず、しかも疑わしいというだけで致死性の魔法を使う訳もいかず という状態だった。

達也のアドバイスで、佐伯少将から一条家の当主に依頼をする。元々 一色家のお家芸 切り札としている 神経攪乱を得意とする魔法師が存在し、しかも小松基地から近い。

そこで神経攪乱(こうらん)の魔法の最も適正がある、将輝の妹、茜に白羽の矢が立った。
何か仕掛けてきたら、麻痺させてしまえ ということで、万が一の時があれば…ということで将輝もその対面に同席することになった

茜は麗蕾と同じ14才で、決断を委ねられる大人と引き離すことで自爆的な破壊工作を思い止まらせるという意味合いもあった。

将輝の海 爆(オーシャン・ブラスト) 大炸裂! そして…新たな戦略級魔法師の誕生!

達也は巳焼島行きをキャンセルし、封球の修行も今日は中止すると幹比古にメールし、自宅のマンションの地下にある研究室にこもっていた。 新ソ連の南下、日本侵攻が近いと判断した為である。
チェインキャストの新魔法の基本設計は、夕食前に完成した。 起動式を仕上げるのは、実際に使用する魔法師をよく知ってる技術者に任せた方が良い と思い、その基本設計書を旧第一研、金沢魔法理学研究所へ受取人指定で送った。
その金沢魔法理学研究所、三校生徒でありながら、研究所員でもある吉祥寺 真紅郎は達也からのメールを見て
将輝なら扱えるかも?と、起動式を整理してサイズを抑えれば!?

基本設計書の主文を最初から読み返し、チェインキャストを利用した海上用超広域『爆裂』の基本設計であると理解した。
吉祥寺は、親友 一条将輝の居る、小松基地 宿泊棟に急いで向かった。
新魔法のテストは、国防海軍基地へ移動して行うことになった。テストは成功したのである。

七月八日 正午過ぎ、将輝は吉祥寺と共に、佐渡島にいた。

佐渡島西側を北上する艦影が吉祥寺の視界の端に映る。
新潟基地から出港した高速戦闘艦。
水平線の向こう側、味方の高速艦が描いた航跡の先に強力な魔法の気配が生じる。

新潟から出動した小型艦8隻はトゥマーン ボンバにより消息が途絶えた。

そして……
海上の領域に無数の魔法式が広がり、水深3メートルまでの海水が一斉に気化した。
チェインキャストを併用した 爆裂!
魔法科 オーシャンブラスト発動 イラスト画像

戦略級魔法 オーシャン ブラスト

単に水を水蒸気に変えるだけではなく、生み出された瞬間、水蒸気の分子をさらに加速することで威力を高めた水蒸気爆発が、新ソ連の高速艦12隻を吹き飛ばした。

こうして、新ソ連海軍の佐渡島強襲作戦は失敗に終わる。 日本軍も小型艦8隻の犠牲を出したが、将輝の『海 爆』によって新ソ連艦隊の別働隊は全滅した。

ついに 再度、水波の病院に登場! 光宣VS深雪

達也が本家からの緊急通信を受け取る。
執事の花菱からである。 巳焼島が襲撃を受けていることを即座に悟った。

正規軍の艦艇を使い、パラサイト22体 ミッドウェイ艦内にもパラサイト三体の反応、ボートの二体と輸送艦の二体から、スターズ1等星級に匹敵する魔法力が観測された という花菱の報告だった。

達也は陽動とは分かっていながら、建設中の恒星炉のプラントを破壊させる訳にいかず、急いで巳焼島に向かう。

それに呼応し、光宣が ミッション開始だ! と独り言のように呟く。

光宣が用意した戦力は、パラサイドール36体。
旧第九研から奪取した十五体、それに加えて生駒の工場に用意されていたガイノイドの素体から21体のパラサイドールを完成させた。

パラサイドール 彼女達の服装はカジュアルなものである。時間帯は昼間。この辺りにも一般の通行人が歩いている。
光宣は足を止めて、彼の行く手を遮る大柄な青年を見上げて口を開いた。

「十文字さん、通していただけませんか」

「九島光宣、お前を拘束する」
「一般道路に軍事兵器を無許可に持ち込んだ罪で」

「パラサイドールの事ですか? ですが、これだけ多くの一般人がいるところで戦えますか?」

光宣が克人を挑発する。

「市民を巻き込むつもりか!」
その怒声と共に戦端は開かれた。

克人はパラサイドールを完全に破壊するのではなく、修理すれば再起動が可能なレベルで壊した。

だが、克人の想定外の事が起こった。
パラサイドールが自爆したのであった。

速やかに無力化しても次々とパラサイドールが自爆する。

そのパラサイドールの本体は、十文字の魔法師のみならず、通行人たちにも襲い掛かろうとした。

克人は、彼の部下たちは、パラサイト本体から市民を守らざるを得ない状態になったのである。

一方、達也はリーナと合流し、封玉を使い、特に強力な三体は事実上斃したがまだ、十体以上のパラサイトが守備隊と交戦していた。まだ深雪に危機が迫っている状況ではないが、一刻もはやく調布の病院に戻らなければならない。

話は戻って、病院の外に出現したパラサイドール本体を、深雪は水波の病室にいながらハッキリと知覚した。

一緒にいた、夕歌に 配下の方と一緒に、外のパラサイトの封印に向かうようお願いする。

夕歌は、病院内が無防備になると心配したが、
市民に犠牲が出れば、せっかく下火になっている反魔法師運動が再び勢いづくのを避けなければならない。

と説得し、しばらくの間だったら持ちこたえてみせます!

と さらりと告げた。

光宣は隠蔽魔法を駆使し、病院の正面玄関脇に隠れていた。
深雪しかいない!ことを探知すると、同じくステルス魔法に身を包んだパラサイドールと共に病院内に侵入した。
病院の中に人の気配は水波と深雪のみ。
罠の可能性?があっても水波を連れ出してくれ と言っているようなものである。不気味な雰囲気を醸し出している状況から自然と足取りは重くなった。
そして、ようやく通常の倍の時間をかけて病室の前にたどり着いた。

鍵のかかっていないドアを開けて、パラサイドールが病室に足を踏み入れる。
その刹那、光宣は白く煌めく氷原を幻視した。
命の気配がない、絶対的な静寂に包まれた氷の世界に立つ自分。
それは心臓が止まりそうな圧迫感をもたらす幻影だった。
病室に足を踏み入れたパラサイドールが止まっている。
動作が停止して、硬直して、いるダケでは決してない。
パラサイトの本体 そのものが活動を止めている。

精神生命体が凍りついている(、、、、、、、、、、、、、)

そのパラサイドールが突き飛ばされたように、反対側の壁にぶつかり廊下に崩れ落ちた。

いまだに病院の扉は開いたままで、中から人が出てくる気配は無い。

このまま時間が経過すれば、警備の魔法師、そして達也が戻ってくるかもしれない。
もう 躊躇などしてはいられない。
三体のパラサイドールに突入を命じ、自身は全力の仮装行列と鬼門遁甲を纏って、そのすぐ後に続いた。

『コキュートス』

再び襲い来る、絶対的な氷雪の世界。

パレードの幻影は凍り付き、鬼門遁甲は全く役に立たなかった。
心を守っていなければ、自分の精神は凍死を迎えていた。

その後、ただの女性機械化人形に成り果てたパラサイドールを挟んで、光宣と深雪は向かい合っていた。
目障りね!と言わんばかりに、深雪が軽く手を振る。
床に倒れたパラサイドールが部屋の隅に掃き寄せられた。

静かにたたずむ深雪と立ちすくむ光宣。
動かない深雪と動けない光宣。

すると、深雪が静かに、口を開く。

「光宣君、貴方は計算違いをしているわ」
「あなたは、わたしが達也様より弱いと思っているのでしょう?」
「………………」
「確かにわたしは、達也様より弱い」
光宣は無意識に唾を飲み込んだ。
深雪の魔法ではなく、彼女の言葉がもたらす緊張が、光宣の身体を拘束していた。

でも パラサイトにとっての天敵は、達也様ではなくわたしなのです

「わたしはパラサイトの本体を殺すことができる。精神生命体であるパラサイトはわたしのコキュートスに抗えない」

「精神凍結魔法……。 精神を、凍死させる魔法ですか…」

「コキュートスは精神を止めてしまう魔法です。物理学では、絶対零度でも原子の振動は止まらないことがわかっています。ですがコキュートスを浴びた精神は、完全に停止し、二度と動き出すことはありません」

深雪の言葉は正しかった。光宣は計算違いを認めぬわけにはいかなかった。
陽動を企図するなら、むしろ深雪を遠ざける方が肝要だったのである。

「光宣君 立ち去りなさい。貴方を捕まえるのは、達也様の仕事。わたしは水波ちゃんを守れればそれで良い」
「……………」
「逃げなさい、光宣君。私は追いかけません」

しばらく、光宣は逡巡したあと、
「……できない」
光宣は深雪の勧告を受け容れなかった。
ーーーこれが最後かもしれない。今を逃せば、水波に手が届かなくなる。それが光宣に賢い選択をさせなかった。

「そう…残念 です」

深雪が光宣に右手を差し伸べる。
コキュートスにジャスチャーは必要ない。
これは光宣に、翻意の時間、逃げ出す時間を与える為のものだった。
実は、光宣から攻撃を受ける心配はしていない。先程のコキュートスが光宣の精神をかすめたこと、その結果 光宣の魔法技能が一時的に低下していることを深雪は見抜いていた。

しかし、光宣はそれでも逃げない。

右手を差し伸べた姿勢のまま、深雪の顔から完全に表情が消えた。

その 直後。

「おやめくださいっ!」

深雪を制止する声が上がる。その声の主は水波だった。

水波は光宣に駆け寄り、彼を背中に両手を広げた。

「水波ちゃん、何を……」
深雪が目を見開き、立ち竦み、呆然と呟く。

深雪は三たび、コキュートスを発動しようとしていたが、障壁魔法を全力で発動しようとしている水波を見て身動きが取れなくなった。
自分が魔法を使えば、水波もつかう。
無論、コキュートスは水波の魔法障壁では防げない。

でも、コキュートスを防ごうとして、魔法力を振り絞れば、魔法演算領域は焼き切れ、水波の命も燃え尽きるかもしれない。

光宣がその深雪の迷いを突く。後ろから水波を抱きかかえた状態で後方に跳躍した。 窓を破るのでなく、空中を滑って階段、そして、踊り場の窓から病院外に脱出する。

深雪も病室を飛び出していたが、光宣の肩越しに自分を見る水波の眼差しに、結局は魔法を放てなかった。

そして、彼女は病室に駆け戻り、何度もミスをしながらも達也の通信機を呼び出した。

「深雪 何があった」
「水波ちゃんが光宣君に!」
「さらわれたのか?!」
「はい!? …いいえ」

すっかり動揺しているのか、深雪の言葉は全く要領を得ない。

達也は深雪との通信を切って、リーナに振り向いた。

「タツヤ 行ってあげて!」

運転席に乗り込むと急発進し、エアカーは東京へ向け飛び立った。

まとめ 感想

※1で真由美は老師 九島烈が光宣にやられたことを知らなかったんですねー 父親の七草弘一は相変わらずの秘密主義、ホント変わらないんですねー

※2 カノープスの救出作戦。達也は自らの手で助けに行くのでしょうか? それとも やっぱ四葉家の力を使うのかな? どういうプランを練っているのか見ものです。

今回、達也もいろいろと大暗躍&活躍してるんですが、将輝と深雪にオイシイとこ とられて、なんか地味〜〜に見えるんですよねー。

それと、いよいよリーナが達也の仲間になるのか?
いくらリーナが戦略級魔法師だって、総隊長だって 達也に対する敵対行為はやめないと 思いますがね。

将輝の戦略級魔法は、達也自身が将輝に伝授するかと思っていたら、吉祥寺真紅郎の存在をすっかり忘れてました。
興奮で言いそびれたようだが、達也に対するライバル対抗心で達也の名前を出さなかったのは、器量が狭い気がします。
まぁ 達也は気にしないだろうけどね。

水波と光宣の愛の逃避行?! げに不可解は乙女心なり?

深雪のコキュートスの魔法にピンチになる光宣。

光宣も強いんだけど、やっぱ 氷雪の女王 深雪様!
役者 格が違いますねぇ〜

パラサイトの天敵 深雪さんをナメちゃいけませんね。
来訪者編(下)でコキュートスの威力は実証済みですしねー

気になるのは、達也がチェインキャストは深雪の方が適正がある と言っていること。

コキュートス➕ チェイン・キャスト=超広域コキュートス?って魔法式が成立するのか?どうか?
パラサイト達を一網打尽 一撃全滅しちゃうんじゃないの?

そして……やっぱ、水波ちゃん、さらわれて いや 自ら光宣に駆け込んで… 大胆な!
光宣の盾になる水波。 う”〜ん どうなっているんでしょうね? 自身の気持ちすら分からない、でもとっさに光宣を庇ってしまった! 心の奥底では惹かれていたのかな?

そりゃ深雪もパニクるでしょー!

さて、深雪(ご主人)さまを裏切ってしまった 水波。
無論、この行為は四葉家も裏切る行為ですね。

ヤケクソになり、パラサイト化してしまうのか? それともそのままで… さて、この愛の逃避行!?の結末は?

ということで、筆者さんのあとがきによると、
次巻は、28巻 追跡編(上) その次は29巻 追跡編(下)
になるそうです。
30巻で完結するのかな?

でも、最終巻はどこで終わるのか? 達也と深雪が一高を卒業して終わり? それとも、深雪が四葉家の当主になって終了?なのでしょうか。 終わりどころが読めませんネ。

26巻が8月10日、今回の27巻が11月10日
となると、三カ月ペース発刊、来年2月10日が次巻の28巻(上)になるのかな そして一カ月後の3月10に29巻(下)、更にその三カ月後 6月10日に30巻かな?

まぁ 来年も楽しみにしたいと思います。


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お酒類、アニメ、ラノベ、漫画大好物。 ワードプレス【有料テーマSTORK(ストーク)】をイキナリ 初めて使っているので、色々と困りごと多し。 もう若干、ジジィなので、肉体的にも精神的にもあまり無理はしない!ガテン系Wワークマン。 プロフィール名は、自身名前の一部とお気に入りの書の詩人、相田みつを さんをもじって付けました。